電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
8月29日060829_04 ナショナルセミコンダクター 半導体素子 半導体センサー パソコン・OA機器・LAN用

65ナノプロセスを採用したプロセッサ(CPU)の内部温度を検出するリモート温度センサー


 米ナショナルセミコンダクター(NS、日本法人=NSジャパン、ユーゲン・ヘルト社長)は、65ナノプロセスを採用したプロセッサ(CPU)の内部温度を高精度で検出するリモート温度センサー5製品を発売した。トランジスタモードのベータ補償機能を備えた独自技術「TruTherm技術」により、従来品に比べ、温度検出誤差を最大10分の1程度に縮小する。

  リモート温度センサーは、パソコンやサーバー向けCPUが内蔵する温度検出用ダイオードを通じて、CPU内部温度を読み取る。センサーが読み取ったデータは、CPU冷却ファンの制御などに使用される。

ただ、CPU内蔵のダイオードは、製造プロセスの微細化に伴ってCPUの製造ロットごとに特性が異なる問題が発生。従来手法による温度検出では、実際の温度と大きく違った温度を検出するようになった。

  NSでは、この問題に対し「TruTherm技術」を開発し、昨年春に、デスクトップPC向けの90ナノプロセス採用CPU対応製品として「LM95231」を発売した。

米NS・サーマルマネジメント製品担当のマット・ペンリーマーケティングディレクタは「従来手法はダイオードレベルで温度を推測していたのに対し、TruTherm技術は、トランジスタレベルで、より詳細に温度を検出する革新的な技術。より緻密なサーマルマネジメント機能を搭載したシステム開発が容易になる」と話す。

  同社が行った製造ロットの異なる九つの90ナノプロセスCPUを対象に行った温度検出テストでは、同技術を搭載しないセンサーは、実際の温度と最大6度Cの誤差が生じたのに対し、同技術を搭載したセンサーでは、最大でも誤差は0.5度Cとなった。

今回、新たに発売した5製品は、すでに出荷が開始されている65ナノプロセス採用CPUに最適化した製品。デスクトップPC用CPU対応の「LM95241」のほか、ノートPC用CPUやサーバー用CPUなど、用途別製品をラインアップした。

  サーバー用CPU向けの「LM94」は、リモートダイオード温度センサー機能にファン制御用のPWM(パルス変調)出力を二つ備えるなどしたハードウエアモニター。2個のCPUを使用したデュアルCPU対応で、最大16の電源電圧の温度を測定できる。

  ペンリーマーケティングディレクタは「PC・サーバー用CPU以外にも、サブミクロンプロセスの各種ASICやFPGAにも適用できる。当社は、アナログ温度センサーなど、単機能の分野も含め、温度センサーの各分野で世界トップの実績がある。2011年まで、年20%の成長が見込まれる温度センサー市場で、さらにシェアを拡大していく」と話している。

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