ページ書き込み時間が0.3ミリと世界最速の8/16メガビットNOR型シリアルインターフェースのフラッシュメモリ4機種

　三洋半導体は、ＮＯＲ型シリアルインターフェイスのフラッシュメモリーとして、ページ書き込み時間で標準０.３ミリ秒/最大０.５ミリ秒と世界最速の８メガビット、１６メガビット品４機種を開発。同社従来比で５倍の高速化を実現しており、従来のプログラム方法を変えることなく、より短時間でデータの書き換えが可能となるとしている。

　 新製品は８メガビット品ＬＥ２５Ｆ８０６/８０８と１６メガビット品同２５ＦＷ１６０６/１６０８。独自のメモリーセルにスピリットゲートの採用で内部処理を並列化し、書き込み時の電流を少なくするなど、独自の高速ライトモードの採用で、１６メガビット全面書き込みで４.１秒（最大）の世界最高速を実現した。

　 また、ＦＷ８０８/１６０８では、０５年末に自社４メガビット品で初めて実用化した、高速リード技術も搭載。

　 従来のＮＯＲ型シリアルフラッシュメモリーでは不可能だったパラレルフラッシュメモリー並みのデータ転送速度を実現したことで、製品の初期起動時間の短縮を可能にした。高速動作に必要だったＤＲＡＭやＳＲＡＭを削減し、セットのコストダウンに結び付くとしている。

　 セクター消去時間は最大４００ミリ秒、チップ消去時間最大５秒、データ読み出し速度は４００メガｂｐｓ＝５０メガヘルツの場合、８０８、１６０８。小型のデータを扱いやすくし、セクターサイズは６４キロバイト、４キロバイトの両方に対応している。

　 同社ではＨＤＤや光ディスクドライブ、プリンタ、ＡＶ製品、各種モジュール機器などのファームウエア格納、小容量データ格納用途などで、ユーザーデータ書き換えの高速化、ソフトウエア書き込み工程の合理化、製品のプログラムのバージョンアップの短時間かなどの貢献できるとして提案を強化する。

　 ８メガビット品のサンプル出荷は５月末から提供しており、１６メガ品は今月末から。サンプル価格は８メガビット品が２００円、１６メガビット品が３００円。生産は０７年末で、それぞれ月産１０万個。