携帯電話向け同一デバイス内にプログラムを格納する2値記憶セルとデータ保存用の多値記憶セルを持つ大容量NAND型フラッシュメモリー

　東芝は、携帯電話向けに同一デバイス内にプログラムなどを格納する２値記憶セルとデータ保存用の多値記憶セルを一体化し、任意に容量比率を設定できる大容量ＮＡＮＤ型フラッシュメモリー「ｍｏｂｉｌｅＬＢＡ―ＮＡＮＤ（容量２／４／８／１６／３２ギガビット）」を開発、８月からサンプル出荷を開始する。

　新製品は、コントローラを内蔵した組込みメモリーで２値と多値の両方式に対応した独自の制御を追加したもの。１つのメモリーチップ上に高速な書き込みや読み出しに適した２値記憶領域と、素子当たりのデータ保存量を高めた多値記憶領域を、任意の容量で設定できる。

　２値記憶領域は、メモリー容量が２／４／８ギガビット製品では、用途に応じて各メモリー容量の最大値まで、１６／３２ギガビット製品では最大８ギガビットまで設定が可能である。

　これによりチップ枚数が減り、高密度実装や多機能化に寄与する。

　また、汎用のＮＡＮＤインターフェイスを採用しているため、従来製品からの置き換えが容易である。書き込みや消去のブロック管理が不要な論理アドレスアクセス方式の制御機能やエラー訂正（ＥＣＣ）処理など一連の制御も行うことから、ホストコントローラの負荷を低減するとともに、ユーザーによる新たな開発負荷を軽減する。