薄型ディスプレイ向け小型長寿命タイプと低インピーダンス小型長寿タイプのリード線タイプ小型アルミ電解コンデンサ

　ニチコンは、リード線タイプ小型アルミ電解コンデンサの新シリーズとして小型長寿命品「ＴＳシリーズ」と低インピーダンス小型長寿命品「ＴＴシリーズ」を開発し、１０月から量産を開始する。

　デジタル機器に搭載されるコンデンサで求められている小型、長寿命、低インピーダンスの要望に応えた。小型、薄型化、ファンレス化によって機器の内部温度が高温になり、コンデンサの小型、長寿命化が要望されている液晶テレビ、プラズマテレビなどの薄型ディスプレイ向けに適している。ともにニチコン朝日（岩手県紫波郡）で１０月から月産1000万個で量産に入る。サンプル価格６.３Ｖ４.７マイクロＦ品で１００円／個。

　両シリーズとも新開発の低蒸散性電解液を採用。電極箔、封口材の最適化などで小型、長寿命、低インピーダンスを実現した。

　ＴＳシリーズは、これまでのＰＳシリーズφ５×１１Ｌミリ（定格６.３Ｖ２２マイクロＦ）で2000時間だった耐久性を、φ４×７Ｌミリと５９％小型化しながら5000時間と長寿命化した。定格電圧６.３―５０Ｖ、定格静電容量０.１―４７０マイクロＦ、カテゴリ温度マイナス４０―プラス１０５度Ｃ、製品寸法φ４×７Ｌ―φ８×９ミリ（５サイズ）、耐久性１０５度Ｃ5000時間。

　ＴＴシリーズは、従来のＰＷシリーズφ５×１１Ｌミリ（定格１６Ｖ１０マイクロＦ）、耐久性2000時間だったのをφ４×７Ｌミリ（同）と５９％小型化、5000時間と長寿命化した。さらにこれまでのＴＳシリーズφ５×７Ｌミリ（３５Ｖ１０マイクロＦ）で４３ミリＡｒｍｓだった定格リプル電流を同サイズ、同定格で７４ミリＡｒｍｓと最大１.７倍に高めた。定格電圧６.３―５０Ｖ、定格静電容量１―４７０マイクロＦ、カテゴリ温度マイナス４０―プラス１０５度Ｃ、製品寸法φ４×７Ｌ―φ８×１１.５Ｌミリ（６サイズ）、耐久性１０５度Ｃ5000時間。