小型ラベルプリンタ向け250ミリメートル/秒の高速で写真画質に近い48階調のグラフィック印字ができる厚膜サーマルプリントヘッド

　ロームは、２５０ミリメートル/秒の高速で、４８階調のグラフィック印字ができる圧膜サーマルプリントヘッドを開発し、今月からサンプル出荷を開始した。独自の超小型熱集中型発熱構造を採用し、２５０ミリメートル/秒の高速性を維持したまま、写真画質に近い４８階調グラフィック印字を業界で初めて実現した。０８年１月からＰＯＳプリンタ、ＥＣＲプリンタ、厚紙ラベルなどの小型ラベルプリンタ向けに、中国・大連で量産を開始する。

　 新製品は、独自の熱集中型発熱構造の抵抗値バラツキを抑え、同社従来品の２５０ミリメートル/秒高速厚膜サーマルプリントヘッドで、１２階調だったグラフィック印字を４８階調に高め、商品写真や顔写真などの高精細グラフィック印字を可能にした。

　 高精細グラフィック、文字・ＱＲコードなどの混載高速印字により、食品レシート上での料理の画像入りレシピ提案や衣料品レシートでの新作、入荷情報などを画像入りで提案することができる。

　 熱集中型発熱構造に独自の高耐久保護膜Ｘコートを施し、印字時の高熱状態に耐える特性を持たせた。高速印字時の飽和濃度到達に必要なエネルギー効率を同社従来品より２０％アップさせた省エネタイプ。

　 最先端ＬＳＩ技術、新型高密度ドライバーＩＣ採用により、３.１３−５.２５Ｖの広い動作電源電圧範囲で優れた印字出力特性を達成した。ＣＬＫ転送周波数１６メガヘルツｍａｘに対応（回路電源電圧５Ｖ時）し、高速データ入力が可能。広範囲の印加エネルギー対応、回路電源電圧の統一化、高速データ転送など、ユーザーのプリンタ回路設計に柔軟に対応できる。