航空電子工学用など高速で高精度の計測を求められるアプリケーション向け10メガヘルツと12メガヘルツの低歪みデュアル・チャンネル差動アンプ

　アナログ・デバイセズ（ＡＤＩ）はこのほど、１０メガヘルツと１２メガヘルツの低歪みデュアル・チャンネル差動アンプ「ＡＤ８２７０」と「ＡＤ８２７３」のサンプル出荷を開始した。量産は今月の予定。価格はそれぞれ１.９９ドルと１.６５ドル（いずれも１千個受注時の単価）。

　 両製品は高速、低歪み、高精度が特徴のデュアル・チャンネル差動アンプで、航空電子工学、産業用プロセス制御、高性能オーディオ機器など信号忠実度の面で妥協することなく、極めて高速で高精度の計測を求められるアプリケーション向けに設計されている。

　 ＡＤ８２７０は３０Ｖ/マイクロ秒というスルーレートを持ち、これは最も類似する競合製品の差動アンプより約３倍も高い。ＡＤ８２７３は２５Ｖ/マイクロ秒と他の競合アンプ製品より１.５倍以上も高くなっている。

　 さらにこのＡＣ性能は、クラス最高レベルのＳＮ比とＣＭＲＲ（同相モード除去比）が８６デシベルと競合デバイスより１２デシベルも高いＤＣ精度で補強されている。

　 ＡＤ８２７０は、４×４ミリメートルの１６ピンＬＦＣＳＰパッケージ、ＡＤ８２７３は競合の差動アンプ製品とピンおよび機能互換の５４平方ミリメートルの１４ピンＳＯＩＣパッケージで供給されるため、ボードのレイアウトを変更せずに置き換えができる。