パッケージに樹脂製リフレクタを付けて真上方向の集光性を高め従来モールド品の約1.5倍の光度を確保し世界最高クラスの明るさを実現したリフレクタ付き小型チップLED

　ロームは、世界最高クラスの明るさを実現したリフレクタ付きチップＬＥＤを開発し、今月から量産を開始する。パッケージに樹脂製リフレクタを付けて直上方向の集光性を高め、従来モールド品の約１.５倍の光度を確保した。１６０８と２０１２の２サイズで濃赤、赤、橙、黄、黄緑、緑、青、白のほか、ブルーラグーン、ピンク、電球色など各色を供給できる。カーオーディオ、メーターパネルなどの車載関係、小型携帯機器や家電製品などのインジケータ表示、イルミネーション点灯など幅広い需要に応える。

　 濃赤、赤、橙、黄、黄緑、緑は、アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン（ＡｌＧａＩｎＰ）の四元系。青、白はインジウム・ガリウム・ナイトライド（ＩｎＧａＮ）の三元系。四元系チップＬＥＤで、リフレクタ付きは業界で初めて。三元系チップＬＥＤでは、同社で３０２０サイズでリフレクタ付きを量産している。

　 リフレクタ付きパッケージは、パッケージにリフレクタを接合する時にピッチズレが生じ、小型になるほど位置決め精度を出すのが難しかった。同社では、独自に開発した内作装置を使用することでピッチズレを抑え、リフレクタ付き小型チップＬＥＤを商品化できた。

　 １.６×０.８×０.５５ミリメートル品には高さ０.３ミリメートルのリフレクタ、２.０×１.２５×０.８ミリメートル品には高さ０.５ミリメートルのリフレクタを付け、横方向の光を反射させて、直光方向の集光性を高めた。

　 これにより、光度を濃赤６３ミリカンデラ（ＩＦ２０ｍＡ）、赤１００ミリカンデラ（同）、橙１６０ミリカンデラ（同）、黄１００ミリカンデラ（同）、黄緑４０ミリカンデラ（同）、緑１０ミリカンデラ（同）、青３６ミリカンデラ（ＩＦ５ｍＡ）、白９０ミリカンデラ（同）にした。

　 今月から順次、月産１千万個体制で量産を開始する。生産は、ローム・ワコー（岡山県）、ローム　セミコンダクタ　チャイナ（天津）、ローム・ワコー　エレクトロニクス　マレーシア（ケランタン）で実施する。