従来のフッ素絶縁材を用いた高屈曲FAケーブルよりさらに10倍以上の屈曲耐久性を実現したハロゲンを使用しない高性能ロボットケーブル「ORスーパー」

　沖電線はこのほど、従来のフッ素絶縁材を用いた高屈曲ＦＡケーブルよりさらに１０倍以上の屈曲耐久性を実現した高性能ロボットケーブル「ＯＲスーパー」＝写真＝を開発、販売開始した。

　工作機械が担う製造工程は多様化が進み、可動用ケーブルに対する負荷も増大する傾向にある。このため、ロボットユーザーでの断線事故が多く発生しており、高性能ケーブルへの市場供給が強まっている。

　新製品は、超高屈曲性能を実現させるため、長年かけて開発した特殊樹脂をＦＡケーブルの絶縁材料としては初めて「ＯＲスーパー」に採用したもの。新素材の特殊樹脂は、極めて優れた柔軟性、強靭（きょうじん）性と高滑性を有し、また、フッ素樹脂のようにハロゲンを含まず、低価格で高性能なケーブルの提供が可能となっている。

　同社では、この絶縁材料以外のすべての構成材料についても、高屈曲性向上のために厳選している。特にシース材には、高難燃ポリウレタンエラストマーを採用し、ＵＬのＶＷ―１難燃性に適合させている。２０１０年度には、ロボットケーブル全体で１５億円の販売を目指す。