電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月7日080107_03 サムスンSDI 表示デバイス 液晶・プラズマ・CRT デジタル情報家電用

LTPS(低温ポリシリコン)バックプレーン技術によりテレビ向け世界最大の31インチフルHDに対応したAMOLED(アクティブマトリクス方式の有機EL)パネル


 韓国のサムスンSDIは、テレビ用の31インチ、フルHD対応AMOLED(アクティブマトリクス方式の有機EL)パネルを開発した。技術的に大型化が難しいとされるAMOLEDパネルでは世界最大。今回の開発はLTPS(低温ポリシリコン)バックプレーン技術開発における大きな前進で、同技術が30インチ以上でも商用可能であることを証明した。

■技術的優位性もつ

  LTPSバックプレーンは、LTPSに薄膜トランジスタ回路のマトリクスをエッチングしたもので、電流を流し、OLEDアレイを個々に駆動する。アモルファスシリコン(a―Si)バックプレーンに比べ、信頼性や超寿命、低消費電力など、いくつかの技術的優位性を持つ。

 一方、低電子移動のため、大型スクリーンには応用できないのが大きな欠点だ。サムスンSDIは今回、この問題を克服するため2つの画期的な技術を採用した。

 その一つが低抵抗配線工程、もう一つがIR降下―補償ピクセル技術だ。前者は抵抗を低くすることでバックプレーンに効率よく電流を流す。後者は電流を均等に流す。

 また同社は、LTPSバックプレーンに有機材料を蒸着させる際、小型のAMOLEDパネルを量産する時と同様、ファイン・メタル・マスク(FMM)技術を使用。一方、発光技術は小型パネルとは異なり、3枚のマスクを使用するボトムエミッション技術を採用した。光はOLEDの下部から照射されるが、NTSC比(色再現範囲)は現在のボトムエミッション技術による最高値の70%から100%に改善した。

 こうした技術革新の結果、パネルの性能は大幅に向上。ピーク輝度は1平方メートル当たり550カンデラ、コントラスト比100万対1。フル白色モードでの寿命は3万5000時間。テレビで利用した場合、32インチのLCDテレビに比べ消費電力は半分以下、薄さは32インチLCDテレビの10分の1、4.3ミリを実現した。

 今回、同社は31インチパネルと同じ製造プロセスを使用した14インチのAMOLEDパネルも発表。IT機器向けとして、こちらは08年に量産を開始する。31インチパネルについては、量産時期は未定という。


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