モバイル用途向け軽くて割れないように上下部電極がともにフィルムで構成されたタッチパネル「フィルム+フィルムタイプ」と「低反射フィルム+フィルム」の2機種

　ＳＭＫは５日、上下部電極がともにフィルムで構成されたタッチパネル「フィルムプラスフィルムタイプ」と「低反射フィルムプラスフィルムタイプ」の２機種を開発、受注活動を開始したと発表した。

　モバイル用途では、軽くて薄く割れないタッチパネルが求められる。同時に、アウトドア使用時、直射日光による液晶ディスプレイの視認性劣化を防ぐため、低反射のタッチパネルが要求される。

　新製品は、これらの要求に対応し、上下電極がＰＥＴフィルムで構成される「フィルムプラスフィルムタイプ」と、上下電極が光学等方性フィルムで構成されタッチパネル上に偏光板を張った「低反射フィルムプラスフィルムタイプ」を開発したもの。このフィルムプラスフィルムタイプを、１―２ミリメートルの樹脂版に張り付けて「フィルムプラスフィルムプラスプラスチックタイプ」の納入にも対応する。

　フィルムプラスフィルムタイプの特徴は、トータル厚さ０.５ミリメートルと薄型化を実現。裏面全体に光学特性の劣化が少ない特殊な光学のりを使用し、タッチパネルを直接、液晶に張り合わせ可能。パネルと液晶間に空気層が介在せず、裏面反射を防止し、視認性向上と薄型化に貢献する。

　低反射フィルムプラスフィルムタイプは、光学等方性フィルムを使用し、表面に偏光板を張り付け低反射を実現。表面にＡＲ処理を追加することで、表面反射を約４％から１％以下に低減可能。直接、液晶に張り合わせることができる。

　両タイプともに薄型（フィルムプラスガラス比３６％）かつ軽量（フィルムプラスガラス比２０％）で、落下しても割れない。

　フィリピン工場で、月産５０万台（３インチ換算、２―７インチまで対応）の生産を計画する。