電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月14日080214_05 松下電器 半導体集積回路 汎用リニアIC 移動体通信機器用

携帯電話のUMTSとGSM/EDGEのデュアルモードなど7バンドに対応し従来の4チップ構成に比べ実装面積を56%削減可能なため世界で通話が出来る小型低消費電力の携帯電話を1チップ化できるRF-LSI



 松下電器は、携帯電話のUMTSとGSM/EDGEのデュアルモードに対応したRF−LSIを開発した。UMTS/GSM/EDGEの7バンド対応で、世界で通話ができる小型、低消費電力の携帯電話を1チップで実現できる。
  今月中旬からサンプル出荷を開始し、同時に業界に先駆けて量産に入る。前工程は砺波工場で行い、後工程は外部ファブを使う。

  UMTSとGSM/EDGEのデュアルモードに対応するために必要だった従来の4チップ構成に比べ外付け部品を含め高周波回路部の実装面積を56%削減できる。

  開発したRF−LSIは、UMTS/GSM/EDGE対応の送信・受信の無線回路と送信DAコンバータと受信ADコンバータ、インターフェイスからなるアナログベースバンド回路を1チップ化した。

  携帯電話用高周波LSIで初めてバイポーラトランジスタのベース材料にこれまでのシリコンゲルマニウム(SiGe)に替えてシリコンゲルマニウムカーボン(SiGeC)を採用。トランジスタの高周波特性を向上。従来の0.25マイクロメートルのデザインルールを0.18マイクロメートルに微細化したBiCMOSプロセスを用い、チップの小型化、低消費電力化を図った。

  東京工業大学・松沢研究室の開発した低電力ADコンバータ回路技術を用い、従来3本だった電流源を1本にしてもオペアンプ入出力バイアスのずれによる出力部のダイナミックレンジの狭さからくる波形の歪をなくした。

  これにより、従来2.85VだったADコンバータ電源電圧を1.8Vにでき、ADコンバータの消費電力を40%削減、LSIの受信時消費電力を10%削減できた。

  このほか、高周波に最適な素子/回路ブロック間分離技術としてこれまでの深さ1マイクロメートル弱のシャロートレンチから深さ約3マイクロメートルのディープトレンチに替え、信号の回り込みを抑え、回路の相互干渉の大幅軽減とチップの小型化を可能にした。

  新開発のプロセスデザインキットの採用で実測とほとんど乖離のない回路設計が可能となった。


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