電波プロダクトニュース



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4月23日080423_03 ハイニックス 半導体集積回路 メモリー パソコン・OA機器・LAN用

現在のプロセス技術66ナノに比べシリコンウエハー当たりの生産量を50%拡大できるためコスト引き下げが可能になった線幅54ナノ微細加工技術によるDRAM


 韓国のハイニックス・セミコンダクターは、6月から7月にかけ、線幅54ナノメートルの微細加工技術によるDRAMの量産に着手すると発表した。先進技術への移行を加速し生産性向上を図ることで、DRAMの単価続落による影響を避け、08年下半期には営業黒字回復を目指す。先週末、本拠地の韓国・利川市で行われた記者会見で、金鍾甲CEOが明らかにした。

 50ナノメートル世代のプロセス技術によるDRAM生産では、一足早くライバル企業の韓国サムスン電子が今月、56ナノメートル技術を使用した量産を開始している。

 ハイニックスの金CEOによると、現在の66ナノメートル技術に比べ同社の54ナノメートルプロセスでは、シリコンウエハー当たりの生産量を50%拡大できる。生産性を高めることで、さらに大きなコスト引き下げの余地が生まれ、DRAMチップ単価下落の影響もかなり緩和できるという。

 同社は、07年10―12月(第4四半期)決算で、DRAMおよびNAND型フラッシュメモリーの単価下落の影響をまともに受け、18・四半期ぶりに営業、純損益とも赤字に転落した。多くの市場アナリストが、08年1―3月決算ではさらに営業赤字幅が拡大すると予想している。

■微細技術へ移行加速
  ハイニックスでは08年下半期の黒字回復に向けた取り組みの一つとして、微細技術への移行を加速する。「下半期の業績は、54ナノメートルプロセスでの生産をいかに早く安定させるかにかかっている」と金CEO。

 また、世界のメモリー市場の回復は、今年下半期以降と予想しており、08年はまず、生産能力の拡大により黒字回復と財務状況の安定化に力を注ぐ。その一環として、08年の設備投資を当初目標より1兆ウォン引き下げ、2兆6千億ウォン(約2600億円)とすることも今回、明らかにした。

 微細加工技術への移行はDRAMに限ったことではなく、NAND型フラッシュメモリーでは、既に16ギガビット製品で48ナノメートル技術による量産を開始している。これにより、50ナノメートル技術に比べて60%生産性を向上させることができるという。

 ハイニックスは、従来の汎用メモリー偏重の事業モデルを見直し、モバイルDRAMやグラフィックDRAMなど高機能プレミアムチップを強化。多彩な製品展開により、リスク軽減を図る。

 特にモバイルDRAMは、メモリー全体に対する生産割合を現在の1%から10%にまで拡大することが目標だ。

 CMOSイメージセンサーやドライブICなど、非メモリー事業も拡充していく考えだ。


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