車載機器向けCAN対応機能を強化したフラッシュメモリー内蔵32ビットマイコン「R32C/145グループ」

　ルネサス　テクノロジは、車載機器向けに車載ＬＡＮのＣＡＮ対応機能を強化したフラッシュメモリー内蔵３２ビットマイコン「Ｒ３２Ｃ／１４５グループ」を製品化、１０月からサンプル出荷を開始する。２０１０年１０月から月5000個で生産を開始し、１３年１０月には月１０万個を予定している。サンプル価格は2000円（５１２キロバイトフラッシュメモリー内蔵品）。

　新製品は、６チャンネルのＣＡＮコントローラと、最大６チャンネルのＣＡＮネットワーク間での中継が可能なＣＡＮゲートウエイを搭載。これらの機能により、ＣＡＮコントローラでのデータ受信後、中継要否の判定から中継先ＣＡＮチャンネルへのデータ振り分け処理を２０マイクロ秒以内と高速で実行することができる。

　受信処理機能をハードウエア回路として搭載したことで、ソフトウエアだけでの処理に比べＣＰＵ負荷を約７割低減できる見込みとしている。

　また、搭載しているＣＰＵコアＲ３２Ｃ／１００は、Ｍ１６Ｃファミリーの最上位コアで既存のＭ３２Ｃ／８０などと上位互換となっている。最大動作周波数は６４メガヘルツと高速化している。

　さらにＣＡＮコントローラやＣＡＮゲートウエイに加え、ＬＩＮインターフェイスや複数の周辺ＩＣと接続できる高速シリアルバスインターフェイス、三相モーター制御が可能な高機能タイマーなど、車載制御を行ううえで有用な機能を豊富に搭載している。パッケージは、１００ピンＬＱＦＰで供給される。