ワンセグ用低損失で2つの高減衰・急峻なノッチ特性を有する超小型のSAWフィルター

　日本電波工業は、ワンセグ用として、ワンセグ帯域近傍に二つの減衰極（ノッチ）を有する、低損失で超小型のＳＡＷフィルターを開発した。量産は９月の予定。サンプル価格は５００円となっている。

　ワンセグ放送が受信可能な携帯端末は、微弱なデジタルＴＶ放送波の受信帯域近傍に、強電界を有する携帯端末信号が隣接しており、送受信波の混信を避けるため、低損失・高減衰量・急峻（きゅうしゅん）な帯域除去フィルターが必要。

　一部の携帯端末では、ワンセグ帯域の近傍に二つの携帯電話の（８００メガヘルツ）帯域があるため、ＳＡＷフィルターには、その携帯電話の帯域を減衰させる二つの急峻なノッチ特性が必要だ。

　従来はその二つのノッチ特性を実現するため、１４１１サイズのＳＡＷフィルター２個または１４１１より大きなサイズを使用していた。

　同社の新製品は、独自の回路技術を用い、低損失特性と二つの高減衰・急峻なノッチ特性とを、世界最小の１４１１サイズで実現。

　特徴は低損失（１.５デシベル）でかつ高減衰量。サイズは１.４×１.１×０.５ミリメートルと超小型。鉛フリーのリフローハンダに対応する。