欧州のHD放送受信用デジタルTV向け高画質の映像処理用1チップLSI「MB86H70」

　富士通マイクロエレクトロニクスは、欧州のＨＤ（高精細）放送受信用デジタルテレビ向けに、高品位な映像を実現する映像処理エンジンと、ＭＰＥＧ―２、Ｈ・２６４双方の映像圧縮方式に対応したデコード処理を行うフルＨＤ（１９２０ドット×１０８０ライン）マルチデコーダを１チップに統合したシステムＬＳＩ「ＭＢ８６Ｈ７０」を開発、１０月中旬からサンプル出荷を開始する。サンプル価格は5000円。販売目標は月１０万個となっている。

　新製品は、富士通研究所のアルゴリズムを基にした独自の高画質映像処理エンジンを搭載したＡＳＳＰで、画質調整のパラメータをマウスで簡単に設定する独自の画質調整ツールを合わせて提供することで、画質設計効率を飛躍的に向上させることができる。

　また、映像処理エンジンとマルチデコーダの統合によりメモリーを共有できるため、１６ビット幅の外付けＤＤＲ２―ＳＤＲＡＭメモリー２個で、テレビ向け映像処理エンジン、ＣＰＵによるシステム制御やデジタル映像のデコード処理などの機能を利用することができ、システム構成時のコストを抑えることが可能だ。

　パッケージは、４８４ピンＰＢＧＡで供給される。