高精度リファレンスを内蔵する業界最小のオクタルDAコンバータ「LTC2636」

　リニアテクノロジーは、業界最小のオクタルＤＡコンバータとなる高精度リファレンスを内蔵する１２／１０／８ビットＤＡコンバータ（ＤＡＣ）「ＬＴＣ２６３６」ファミリーの販売を開始した。小型４×３ミリサイズ１４ピンＤＦＮまたは１６ピンＭＳＯＰパッケージを採用し、価格は1000個受注時３００円からとなっている。

　小型でリファレンス内蔵という特徴を持つＬＴＣ２６３６は、産業用、通信用の各種アプリケーション向け。１０ｐｐｍ／度Ｃリファレンスを内蔵し、スペースが制限された光ネットワーク回路基板の面積をさらに削減する。

　新製品は、幅広いアプリケーションに対応できるように、多くの発注オプションを用意している。分解能は３種類から、フルスケール範囲は２.５Ｖないし４.０９６Ｖを選択可能で、３Ｖまたは５Ｖシステムに対応する。

　内部リファレンスがボンドアウトされている（出力としてピンに接続されている）ので、システム内の他のデータ・コンバータ用のリファレンス入力を容易にドライブできる。また、さらに高い精度や非標準の電圧範囲が必要な場合は、外部リファレンスを使用することもできる。

　発注オプションにより、ＤＡＣの出力は起動時に、ゼロスケールまたはミッドスケールにリセットを選択でき、電源が最初に印加された時に強制的に接地できない設計に対して、より柔軟に対応できる。

　ＭＳＯＰパッケージ版は、ハードウエア・ロードＤＡＣ（ＬＤＡＣ）ピンとＤＡＣの出力をそれぞれのリセット状態に強制するクリア・ピンを搭載した。これらのＤＡＣは、ミリ波レーダーのような車載アプリケーションにも対応する。

　積分非直線性誤差は最大でプラスマイナス２.５ＬＳＢ、オフセット誤差はプラスマイナス５ｍＶという優れた１２ビットＤＣ特性を達成している。