H.264による標準画像放送対応に特化したSTB向け画像処理用LSI2種

　ＮＥＣエレクトロニクスは１４日、Ｈ.２６４による標準画像（ＳＤ）放送対応に特化したセットトップボックス（ＳＴＢ）向け画像処理用ＬＳＩ２品種を発表した。サンプル価格はいずれも２千円。量産は、月産５０万個（２品種合計）規模で０９年７―９月から行う。

　 新製品はＥＭＭＡ３ＳＬ/ＬＰと同/Ｌで、いずれも東欧、ロシア、インド、南アフリカで普及が見込まれるＨ.２６４によるＳＤ放送対応ＳＴＢ向けＬＳＩ。

　 映像、音声などのデジタル信号のデコード機能や画像表示機能などを１チップに集積した。

　 同/ＬＰは、デジタル有料放送受信時の不正使用防止機能を内蔵する。

　 ＵＳＢ２.０ホストコントローラ、イーサネットＭＡＣを内蔵し、外付け部品を削減した。インターレース信号をプログレッシブ信号に変換する「簡易デインタレーサ機能」を内蔵し、ＨＤＭＩなどへの対応時もデインタレーサＩＣが不要となる。

　 ＬＳＩの外部接続端子も、外付けＤＤＲ２との接続も２層基板で対応配置にし、システムコスト低減に貢献する。消費電力の低減も図り、待機時電力が従来品と同等の１Ｗ以下、通常動作時の電力で従来に比べ６０％低減し、２Ｗ未満に抑えた。

　 パッケージは３８９ピンプラスチックＢＧＡを採用している。内蔵ＣＰＵはＭＩＰＳ３２　４ＫＥｃコアとなっている。