電波プロダクトニュース



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2月26日090226_01 三菱電機 半導体集積回路 専用IC 通信インフラ用

国内初、ミリ波送受信モジュール用GaAs MMICチップセット


 三菱電機は25日、ミリ波通信システム実現に向け、必要な回路をすべてMMIC化した国内初のミリ波送受信モジュール用GaAs(ガリウム・ヒ素)MMICチップセットの開発を発表した。ミリ波(30ギガヘルツ超)は大容量通信が可能で、セキュリティ性の高い周波数帯。同社は09年度中に、航空機や列車など公共機関の無線通信機器への適用を予定している。

 移動通信システムでは、マルチメディアの進展に伴い大容量通信のニーズが高まり、新たにミリ波の使用が総務省によって検討されている。
  今回、開発されたのは、60ギガヘルツ帯の多ビーム切り替え型送受信モジュールと、44ギガヘルツ帯のビーム走査型送受信モジュールに必要な半導体回路をすべてMMIC化したチップセット。

  これにより、ミリ波通信システム用モジュールの小型化と高出力化を可能とし、未利用周波数帯であるミリ波の利用を促進し、電波の有効利用への貢献が期待される。

  MMIC(マイクロ回路を単一チップ上に形成した集積回路)を使うことで、個々の半導体素子で達成した送受信モジュールに比べて容積が半分となり、小型化に貢献する。

  MMICの素材には高速動作と高出力動作に優れたGaAsを採用。60ギガヘルツ帯高出力増幅器の出力では、シリコンに比べ4倍の80mWを実現している。

  ミキサーには使用周波数の4分の1の局部発振器を用い、帯域外近傍の不要信号レベルを従来に比べ約30デシベル抑圧し、モジュールの低コスト化が図られる。

  今回の開発に当たって、研究の一部は総務省委託研究「ミリ波帯高速移動体通信システム技術の研究開発」、「ミリ波ブロードバンド通信システム用アンテナ技術の開発」の成果。09年度に総務省委託研究(1年間)として、通信試験を実施する予定だ。国内特許10件を出願中。


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