電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月27日090427_01 日立 ユニット 電源・アンテナ・高周波部品 一般産業用

鉄道向け3kV級SiC-SBDを搭載したパワーモジュール


 日立製作所はこのほど、3kV級SiCダイオード(シリコンカーバイド)を搭載したパワーモジュールを開発、耐圧性能を確認した。

 開発したSiC―SBD(ショットキ・バリア・ダイオード)を搭載したパワーモジュールを試作し、従来技術であるSi―pnダイオードを用いた場合と比べ、鉄道車両インバータの電力変換効率損失を約3割低減できることを確認。

 従来のSBDでは、ダイオードの導通時の損失を低減するために、n型ドリフト層の不純物濃度を増し、低抵抗化すると、ショットキ接合部の電界が強くなり、逆方向に高電圧をかけた際の漏れ電流が増大するという本質的なトレードオフがあり、導通損失低減と漏れ電流規制を両立することは困難だった。

 今回、同社はショットキ接合部の電界を緩和させるため、ショットキ接合とpn接合を組み合わせたIBS構造を採用し、これを可能にする高品質な電極SiC界面の形成技術を開発した。

 これによって低導通損失と漏れ電流の抑制を両立することが可能となり、耐圧3.3kV、電流10A、導通電圧2VのSiC―SBDを実現。

 ダイオードを3KV級のSiC―SBDに置き換えたパワーモジュールを試作するとともに、高速駆動技術を併用することで、従来のパワーモジュールと比べて、ターンオン損失を約6分の1、リカバリ損失を約10分の1に低減した。

 これで、インバータの電力変換損失を約3割低減することを可能にした。


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