APTIVフィルム使用の高性能粘着テープ「ToughTape」

　ビクトレックスジャパン（東京都港区、リチャード・オカップニャック社長）はこのほど、各種バッテリ向け精密機械および金属加工メーカーのサンクメタル（兵庫県三木市、松下茂廣社長）が、ＡＰＴＩＶフィルムを基材に用いた高性能粘着テープ「Ｔｏｕｇｈ　Ｔａｐｅ（タフテープ）」を開発したことを明らかにした。ＡＰＴＩＶフィルムを基材に用いた高性能テープは国産では初。同社ではまず、バッテリ分野に向け、特にリチウムイオン電池円筒型１８６５０タブ保護用に需要開拓を進める。

　 ＡＰＴＩＶフィルムは、高機能熱可塑性樹脂であるＶＩＣＴＲＥＸ　ＰＥＥＫを原材料とする高性能熱可塑性フィルムで、市場で最高性能を有するフィルム材料の一つ。今回のタフテープは、ＰＩ（ポリイミド）テープに比べ、耐薬品性、引き裂き強度、低吸水率、バリヤ特性に優れ、また、ＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレン/四フッ化エチレン）に比べて、機械的特性、耐摩耗性、絶縁強度、低発煙性や低有毒ガス放出性、低浸透性、低比重などの特性を発揮する。

　 タフテープは、スチール、セラミック、ガラスなど各種素材表面に接着可能で、フィルム厚みは２５マイクロメートル、幅はユーザーの要望するサイズで提供する。サンクメタル社は、電気機器や半導体製造分野での絶縁テープを主要ターゲットに拡販を進める。