電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
1月6日100106_01 産業技術総合研究所 電子材料 電子材料 一般産業用

単層カーボンナノチューブを用いた繊維状新材料


 産業技術総合研究所(産総研)の畠賢治研究チーム長らは、単層カーボンナノチューブ(CNT)を用いて、比表面積が1g当たり2240平方メートルの繊維状材料を開発した。水分を極微量添加するCVD法(スーパーグロース法)で合成した単層CNTに対して、酸化によってチューブの先端や壁面に穴を開ける「開口処理」を施すことにより作成した。

  開発したCNTは、単層CNTを垂直配向した構造体であるCNTフォレストを高温による酸化により開口処理を行い作成した。これにより、比表面積は高比表面材料である活性炭などより大きく、開口未処理のCNT(1g当たり1300平方メートル)からも大幅に増大した。理論値との比較からCNTの炭素原子のうち、約85%が表面原子として作用していると考えられている。

  これを電極として試作したキャパシタは、エネルギー密度24.7Wh/kg、パワー密度98.9kW/kgを得た。これは従来の活性炭電極やCNTを用いたキャパシタより優れた性能である。

  産総研は、今回開発した単層CNTの用途開発を促進するため、企業・団体などに対しても、研究用の試料をグラム単位で提供する予定。

  また、NEDOの委託事業「カーボンナノチューブキャパシタ開発プロジェクト」の中で、今回の高表面積材料の原料となるCNTフォレストの量産技術を日本ゼオンと、それを用いた高性能キャパシタを日本ケミコンと共同開発する。




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