耐圧450Vの照明用LED駆動IC「LC5200シリーズ」2品種

　サンケン電気は１９日、４５０Ｖの高耐圧で降圧回路などを不要とし、ＬＥＤ照明の駆動部品点数の削減・小型化も実現できるＬＥＤ駆動用ＩＣ「ＬＣ５２００シリーズ」（２品種）を開発、サンプル出荷開始を発表した。量産出荷は２月から月産１０万個でスタート、１１年春には月産５０万個を見込む。サンプル価格はＬＣ５２０５Ｄが１５０円、ＬＣ５２１０Ｄが２００円。

　 同社は新製品の市場導入を機に２、３年後にはＬＥＤ照明分野で世界シェア１０％確保を目標に置く。

　 ＬＥＤ照明は、商用電源の整流（ＤＣ化）回路と明るさを一定にする駆動回路を必要とする。しかし、駆動回路向けＩＣの多くは耐圧が低く、１００/２００Ｖを直接入力できず、駆動用ＩＣの耐圧に合わせ２０Ｖや５０Ｖへの降圧回路も必要なことから部品点数が増加し、回路が大きくなる。

　 ＬＣ５２００は、制御ＩＣに高耐圧ＢＣＤプロセスの採用（非絶縁方式でＡＣ２７０Ｖまで対応可能）とともに、従来は外付けしていたＭＯＳＦＥＴも内蔵のマルチチップ・タイプ。また、他社従来品に比べて２０―３０％部品点数を削減、回路を小型化、実装面積もほぼ半減する。通常の白熱電球の口金部分（Ｅ２６タイプ）に搭載できる小型な基板での回路構成が可能でセット設計が容易となる。過電流・過熱保護機能、低入力電圧禁止機能を搭載。電解コンデンサレス駆動対応によりセットの長寿命化にも適合している。

　 パッケージは小型のＤＩＰ（樹脂部寸法：９.４×６.５×３.４ミリメートル）。