電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
2月26日100226_01 エプソントヨコム ユニット センサーモジュール デジタル情報家電用

「QMEMS」技術採用の小型6軸センサー「AH-6100LR」



 エプソントヨコムは、センシングデバイス事業の拡大への取り組みを強めている。水晶素材をベースに精密微細加工を施すことで、小型、高性能な水晶デバイスを商品化する「QMEMS」技術を応用して新製品開発を加速。新たに水晶ジャイロセンサー3軸と3軸加速度センサーをワンパッケージ化した省電力、低ノイズの小型6軸センサー「AH―6100LR」を開発し、サンプル対応を開始した。同社では、引き続き年内にもQMEMS技術を使った圧力センサーの商品化を計画している。

  同社はタイミングデバイス、センシングデバイス、オプトデバイスの3事業を経営の柱に展開している。その中で、センシングデバイスは既にジャイロセンサーとして豊富な実績を有しており、デジカメでは90%に迫るシェアを確保(同社調べ)。センシングデバイス事業の売上げは、一気に全体の10%を占めるまでに成長した。

  「QMEMS技術を使ったセンサー展開は大きな可能性を秘めており、新製品開発に弾みをつけて成長戦略の一環としての地位を固めていく」(林睦夫常務)。

  今回開発した6軸センサーは、QMEMS技術を使ったジャイロセンサー3軸とシリコンベースの3軸加速度センサーを組み合わせたもの。低速から高速までの幅広いモーションを検出するために、81―83デシベル(200ヘルツ 出力帯域幅)という広いダイナミックレンジを確保。これによって、正確なトレースによる高精度な制御、モーション認識の確保に貢献できる。

  また、出力は高精度な検出を目的としたアナログ出力。システムにおけるミックスドシグナルプロセッシング要求に応えることができる柔軟性を有する。これによって、ユーザーは多様なアプリケーションの要求に適した信号処理が可能となり、低ノイズ、広帯域出力設計を実現できる。

  携帯機器などのバッテリ駆動に対応して、5千グラムの耐衝撃性を確保するとともに、6.1mAの低消費電流を実現した。サイズは10×8×3.8ミリメートル。

  用途としては、計測用途では運動量の正確な把握が必要な姿勢角演算として用いることができる。また、モーション認識と人間との感覚とのずれを吸収することが必要な歩行者向け推測航法向けなどのセンサーモジュールとして利用できる。

  「素子だけでのアプリケーション開発は難しいため、回路技術、制御技術などを付加し、今後ユーザーと一緒になって新しい用途を創出していきたい」(林常務)としている。



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