電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
4月9日100409_01 ニチコン 受動部品 コンデンサ 自動車機器用

自動車のECU向けチップ形アルミ電解コンデンサ他



 ニチコンは、デジタル機器、車載機器などで要望の強い高耐電圧、高信頼性に応え、定格電圧63Vまで拡大した導電性高分子アルミ固体電解コンデンサの高耐電圧シリーズを、業界に先駆けて今月から量産を開始した。また、業界トップレベルの低温ESR(等価直列抵抗)特性、長寿命を実現した自動車用ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)向けチップ形アルミ電解コンデンサシリーズを7月から量産する。

 量産に入った高耐電圧の導電性高分子アルミ固体電解コンデンサは、リード線形「新LVシリーズ」とチップ形「新CVシリーズ」。ともに同社従来シリーズで50Vまでだった耐電圧を63Vまで高めた。これまでの鉄イオンを含まない分散体を用いて高分子を形成し高耐電圧化する技術をベースに、63Vの高電圧に耐えられる新セパレータを採用、定格電圧を63Vまで拡大した。高耐電圧化によるESR値の上昇は高分子形成の最適化で抑えた。

  リード線形新LVシリーズは、定格電圧範囲16―63V、定格静電容量範囲22―470μF、製品寸法φ8×9L―φ10×13Lミリ、耐久性105度C3千時間保証、リップル電流1800―2900mA、ESR23―35mΩ、使用温度範囲マイナス55―プラス105度C。

■静電容量同じで小型
  また、箔と高分子の密着性を良くしてESR値を下げる技術を今回のシリーズに用い、同一静電容量値における小型化を実現した。従来シリーズφ10×13Lミリで供給していた25V120μFをφ8×9Lミリで供給できる。φ10×13Lミリで従来シリーズ50V47μFを新シリーズでは50V68μFにした。

  定格電圧50Vまでは09年9月から量産している。今月から63V品(22―47μF、φ8×9L―φ10×13ミリ)を加え、高耐電圧の新LVシリーズとしてPC、PC周辺機器、デジタル機器、LEDバックライト電源、車載機器などに供給する。

  チップ形新CVシリーズは、定格電圧範囲16―63V、定格静電容量範囲5.6―470μF、製品寸法φ6.3×6L―φ10×12.7Lミリ、耐久性105度C3千時間保証、リップル電流700―2800mA、ESR25―105mΩ、使用温度範囲マイナス55―プラス105度C。

  50Vまでだった定格電圧を63V(5.6―47μF、φ6.3×6L―φ10×12.7Lミリ)まで拡大し、4月から新CVシリーズとして量産を開始する。
  LV、CVともにニチコン福井(福井県大野市)で月産100万個体制を敷いた。サンプル価格150円/個から。

  低温ESR規定チップ形アルミ電解コンデンサは、マイナス40度CESR規定(初期および耐久性試験125度C2千時間後)品の「CZシリーズ」。

■トップ級の低ESR
  低ESR化が図れる新セパレータを使用し、低蒸散性溶媒を用いた新開発の電解液を採用。使用部材も最適化し、φ8×10Lミリ品、φ10×10Lミリ品の同社従来CJシリーズで、2千時間耐久性試験後6.0Ω、4.5ΩだったESR規定値(マイナス40度C・100キロヘルツ )をCZシリーズは4.5Ω、3.5Ωと業界トップレベルの安定したESR規定値に抑えた。耐久性125度C3千時間保証。標準タイプのほか、コンデンサ本体と座板の密着度を高めた耐振動構造タイプも供給可能。

  従来CJシリーズでマイナス40度CESR規定がなかったφ6.3×8.7Lミリ品もφ6.3×7.7Lミリ品と低背化しながら、2千時間耐久性試験後40ΩとESR上昇率を抑えマイナス40度CESR規定をした。耐久性125度C2千時間保証。

  定格電圧範囲10―35V、定格静電容量範囲47―470μF。標準タイプだけ。

  いずれもニチコン岩手(岩手県岩手郡)で7月から量産を開始する。サンプル価格50円/個から。


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