高輝度LED向け機能性材料「LUMILONシリーズ」5種類

　ＪＳＲは、高輝度ＬＥＤに使われる機能性材料シリーズ“ＬＵＭＩＬＯＮ”５種を発売した。精密材料・加工事業部の湯本恒正事業部長は「新材料により、高輝度ＬＥＤの長寿命化や生産コスト削減に貢献できる」と話す。

　 新材料はＬＥＤのパッケージ工程向けでは、有機・無機・ハイブリッドタイプの封止材の“ＥＮシリーズ”と、封止材とＬＥＤ素子の屈折率に違いによる反射をおさえて発光効率を向上させる高屈折コート材料の“ＨＲシリーズ”の２種。

　 ＥＮシリーズは、高ガスバリア性を持ち、熱性・耐光性が高く、電極腐食による輝度低下を防止する特性が特徴。ＨＲシリーズは屈折率１.９―１.６で、波長４００ナノ―４７０ナノメートルの光透過率が９５％以上で、発光輝度１０％の大幅改善を実現している。

　 ＬＥＤ素子製造工程のハードマスク材では、無機系塗布型絶縁材料の“ＳＣシリーズ”と、同材料で感光によるパターニングも可能な“ＤＥシリーズ”。電極形成用のリフトオフ用レジスト材料の“ＬＰシリーズ”を市場投入した。

　 ＳＣシリーズはＣＶＤ法に比較して均一なハードマスク形成ができ、ＤＥシリーズは感光性を持ち、エッチング加工を省略できる。ＬＰシリーズはネガ型で業界標準のＮＭＰ、ＤＭＳＯベースの剥離液が使え、電極蒸着時の１００度Ｃ近い高温に耐える特性を持つ。

　 湯本事業部長は「ＬＥＤの課題である熱対策用の冷却部材への伝熱材料や、ＬＥＤバックライト液晶パネルに適した材料の展開も行っている」とし「ＬＥＤ関連分野で幅広く優位性のある材料を提供していく」と強調している。