60ギガヘルツ帯プラスチック導波管フィルター/アンテナ

　東光は、６０ギガヘルツ帯導波管フィルター/アンテナを開発し、サンプル出荷を開始した。高速ワイヤレス伝送では６０ギガヘルツ帯を代表とするミリ波通信が注目されている。引き続き、量産化に向けて開発を進めていく。

　 以前から利用されている導波管フィルターやアンテナは金属製で、大きく重いためにプリント配線板上に実装できないうえ、製造コストも高くなっていた。

　 今回開発したのは低損失の熱可塑性樹脂によって誘電体導波管を形成し、これに新しく開発した非接触実装構造を組み合わせたプラスチック導波管部品。

　 熱可塑性樹脂は射出成形による低コスト、大量生産を可能にしている。非接触実装構造は、マイクロストリップ線路と誘電体導波管を、はんだ付けなしで接続する。これによって、位置ずれによる特性劣化を抑制できるので、プリント配線板実装に適している。

　 今回試作した製品は良好な特性を示しており、共振器の無負荷Ｑは７００。