1608サイズで薄さ0.45ミリの高周波積層デュアルローパスフィルター

　太陽誘電は、業界最小レベルとなる１６０８サイズで薄さ０.４５ミリメートルの高周波積層デュアルローパスフィルター「ＦＩ１６８Ｄ０８７０１８」を商品化した。玉村工場（群馬県佐波郡玉村町）で、月産５００万個体制で量産を開始する。サンプル価格は５０円。

　 世界各国で使用されている携帯電話は、広範な利用可能範囲を確保するため、複数の周波数帯を使用できるマルチバンド端末が大半を占めている。このような携帯電話では、通常それぞれの周波数帯ごとにローパスフィルターを使用する必要があった。さらに、スマートフォンに代表される高機能携帯電話では、広範な利用可能範囲に加え、高速なデータ転送を実現するため、複数の無線通信方式に対応するとともに、小型な筐体を維持することが強く求められる。

　 同社では、一つの部品で二つの異なる周波数帯のローパスフィルターとして機能する「ＦＩ１６８Ｄ０８７０１８」を商品化することで、部品点数や実装面積の削減を通じて、セットの小型化をサポートする。

　 新製品は、ＧＳＭ方式のローバンドとハイバンドの二つの周波数帯に一つの部品で対応することが可能な商品。高い設計技術と薄層化を含めた積層セラミック技術や高周波材料技術、シミュレーション技術などを駆使して開発した。