チップ部品用ポケットピッチ1ミリのプレスポケットキャリアテープ

　東京ウエルズは、ポケットピッチ１ミリメートル仕様のプレスポケットキャリアテープのサンプル対応、提案活動を開始した。チップ部品を輸送や保管のために使用する包装材であるキャリアテープは、これまでポケットピッチ２ミリメートル仕様が一般的だった。これを１ミリメートル仕様にすることで、チップ部品の収納数量が２倍になり、生産性の向上、コストダウンを推進するほか、環境負荷を低減し、しかも実装品質の向上をサポートできる。既に村田製作所が提案を始めるなど、電子部品業界も普及を後押しする。

　積層セラミックコンデンサなどのチップ部品をテーピングする場合、これまで８ミリメートル幅の紙キャリアテープを対象に、ポケットピッチ２ミリメートル仕様が一般的に用いられてきた。しかし、チップ部品が０.６×０.３ミリメートルなど、１×０.５ミリメートルサイズ以下に極小チップ化し、チップ部品を収納するポケットサイズが小さくて済むようになると、ポケット以外の面積が拡大し、収納効率が低下する。これを１ミリメートル仕様にすることで、収納数量を２倍に増加することができるようになり、段取りロス、カバーテープを含めた材料コスト、テーピング時間およびコスト、部品在庫スペースおよび物流コストなどを削減でき、生産性を大幅に向上できる。

　 また、紙の使用量を削減して森林資源の保護、廃棄物の削減など、環境負荷を低減する。

　 ボトムテープを使用しないプレスポケットテープのため、ボトムテープ関連の不具合が改善でき、ポケット品位も向上、実装機でのピックアップの信頼性が上がる。

　 同社は、８ミリメートル幅紙キャリアテープを対象にした自動テーピングマシンでは、圧倒的なグローバルシェアを確保しており、関連会社としてプレスポケットテープを製造するＴＯＴＥＣ（静岡県沼津市）を展開。今回のポケットピッチ１ミリメートル仕様テープについては、東京ウエルズが超高速テーピングマシンを開発したことも踏まえて、サンプル対応していく。