高電圧直流給電システム(DC400V）用小型コンセントバーと電源プラグ

　ＮＴＴファシリティーズと富士通コンポーネントは、次世代の電力供給方式として期待される高電圧直流給電システム（ＤＣ４００Ｖ）用に、コンセントサイズを１Ｕ（１.７５インチ＝約４４.５ミリメートル）とした小型コンセントバーと電源プラグを共同開発した。

　 両社は高電圧直流給電システムに対応するコンセントバーと電源プラグを０９年２月に共同開発し、実証実験を進めてきたが、その結果を踏まえ、今回、コンセントのサイズを従来の２Ｕから１Ｕに小型化し、より実用的な形態の小型コンセントバーと電源プラグを開発したもの。

　 従来、プラグ側に内蔵していた抜け防止の機械的スイッチをコンセント側に移行し、安全機構をコンセントバー側に集約。さらに設計の最適化で体積比で４６.１％の小型化を実現した。

　 機械式接点をコンセントに内蔵し、不使用状態ではコンセント端子間に電圧が発生せず安全な状態を維持できる。ＩＣＴ機器などを使用する場合は、プラグがコンセントと接続された後、機械的スイッチをＯＮ側にスライドさせて接点を内部で閉じる構造のため、作業者は完全な無電圧で挿抜作業が可能。コンセントにフールプルーフ構造を採用し、誤挿入防止や引っ掛けなどによる抜け防止を図った。

　 電源プラグを引き抜く場合は、機械的スイッチをＯＦＦ側にスライドすることで、高密度磁力応用のアーク遮断モジュールにより強制的にアークを消弧する安全機能を内蔵している。

　 半導体や複雑な機械機構を用いないため、コンセント内部での消費電力はほとんどない。