DABなど３つの欧州デジタルラジオ規格対応の車載用チューナ

　アルプス電気は6日、欧州を中心に広がるデジタルラジオ規格に対応する車載用DAB／DAB+（+）／DMB-（-）Ａチューナ「TDGW9シリーズ」を開発、量産を開始したと発表した。

　45.0×30.0×9.0ミリメートルと業界最小の小型化を実現しつつ、DAB、DABプラス、DMBマイナスAの三つの放送規格に対応。顧客の要求に対応可能なファームウエアを搭載したオールインワンタイプモジュールとしていることで、セット側でのソフトウエア開発期間短縮にも貢献する。

　同社が培ってきた高周波回路技術や設計ノウハウを生かし、回路設計を最適化。小型化に伴う回路間の干渉などを削減し、低ノイズかつ高感度を実現した。搭載ファームウエアの各種チューニングサポートを行うことで、様々な受信環境への対応が可能。デコーダを追加して複数プロファイルに対応できる。

　同社は昨年７月、古川工場（宮城県古川市）にEMC評価センターを新設。実際の使用環境を想定した高周波特性の評価システムを整えるなど、設計・開発体制を強化している。

　新製品の用途は、カーナビやカーオーディオなどの車載機器。サンプル価格は6千円（税込み）。

　生産は角田工場（宮城県角田市）で行い、14年1月には月産1万5千個の生産を予定する。

　電源電圧3.3V。音声出力は2�TS。データ出力はSPI。受信周波数は、163―240メガヘルツ　（BAND�V）、1452―1492メガヘルツ　（L―BAND）。インターフェイスは2�TC。マウントタイプは立型／伏型。