ユーザーが出力電圧を再構築できるセミカスタムAC-DC電源

　サンケン電気は、着脱可能なDCセルモジュールで導入後もユーザーが出力電圧仕様を再構築できるセミカスタムAC―DC電源「Cシリーズ」を開発した。650W出力機種のサンプル対応を開始した。９月には同300Wと450W機種のサンプル出荷を開始する。年間２万台の販売を予定。

　650W出力機種は、フロントエンドのDC380VをDC21Vまで降圧し、５個の搭載が可能なDCセルモジュールに供給する回路構成。DCセルモジュールを組み合わせて、あらかじめ出力電圧を自由に選択できるだけでなく、導入後にユーザーが自らモジュール構成を変更できる。

　モジュールの出力電力は3.3V、5V、12V、15V、24Vの5種の出力を持つ50Wと、150W品、±12Ｖ、±15Vのマルチ出力の７５Ｗ品を用意。

　さらにメーントランス（52ミリ角×45ミリメートルサイズ）によって1次―2次間4kVの絶縁耐圧仕様とし、医療機器規格UL60601―1およびEN60601―13に対応する。

　このほか、0.5mA以下の低リーク電流対応、業界トップクラスの高効率、小型（ケース収納サイズ＝127×279×63.5ミリメートル）、各種保護機能搭載、各種安全ノイズ規格対応――などの特徴を有する。

　モジュールは4層基板で高密度実装（2W／ｃｃ）を実現した。用途は医療機器をはじめ各種製造装置、FA機器など、マルチ出力を要求する分野。