電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
9月13日 120913_01 九州指月 受動部品 コンデンサ 一般産業用

産業等向けインバータ用DCリンクフィルムコンデンサ「MEC-HV」


 【福岡】指月電機製作所の全額出資子会社、九州指月(梶川泰彦社長)は、震災を機にニーズが高まっている省エネに貢献できる製品群の開発に力を注ぐ。親会社の執行役も務める光谷信雅取締役工場長は「環境負荷の低減を目的に、あらゆる産業界から省エネニーズが高まっている。既存の業種や顧客にこだわらず幅広い分野での採用を目指している」と語る。

 12年3月期売上高は前年比20%増で過去最高を記録。震災後の復興需要や電力効率化への高まりから、電力・機器システムが業績をけん引した。

12年度は全社キャッチフレーズ「変える」に沿い、九州指月は「私は変化に適応する考働に変え、信頼を獲得します」を掲げる。
従来は顧客の納期を基準に生産計画を立てていたが、今期から受注時点で早めに生産体制を整えるようにした。2週間単位の生産計画は1週間単位に半減、より柔軟性を高めた。これらの効果は既に出始めており「機会損失は大幅に減った」という。

これまで特定の市場、顧客への依存度が高かったが販売拡大のため、対象を広げる活動を11年10月から開始。再生可能エネルギーの全量買取制度開始もあり、メガソーラーや風力発電所向けの案件が増えている。

パワーエレクトロニクス分野で世界トップを目指し、パワエレミーティングを11年4月から毎月2回、テレビ会議で実施。参加者は当初、パワエレ営業部のある東京支店(東京都港区)、関西支店(兵庫県西宮市)、中部支店(名古屋市千種区)、日立営業所(茨城県日立市)の4カ所と、R&Dセンター、九州指月だったが、4月から秋田指月と岡山指月も加わった。

営業と製造が緊密に連携し「市場の動きをしっかりと把握でき、製品開発に反映できるようになった」と光谷工場長は効果を話す。

従来の電解コンデンサからの代替を目指したパワーエレクトロニクス用DCリンクフィルムコンデンサ「MEC―HV」を8月に発売。産業用や風力発電、太陽光発電用のインバータ用途として最適という。

■BCP対策も強化
震災を教訓に、生産拠点の分散化によるBCP対策を全社で強化。比較的大型な産業用コンデンサに強みがある九州指月だが、技術者の交流・育成を通して家電用コンデンサを製造する秋田指月やタイでも代替品を生産できるように取り組んでいる。

光谷工場長は「コンデンサは電力品質の向上と省エネに貢献できる。従来の電解コンデンサからフィルムコンデンサに置き換わる市場も形成されつつある。市場に求められるのは軽量化、小型化。今後半導体のエネルギー密度は年々上がることが想定され機器の小型化が進むことから、使用される部品は小型化しなければならない。ニーズに応えられる技術を向上させ、低炭素社会に役立つコンデンサを作っていく」と意気込みを語っている。



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