巻回型樹脂モールド等チップ導電性高分子アルミ電解コンデンサ4シリーズ

　ニチコンは、チップ導電性高分子アルミ電解コンデンサの新シリーズとして、巻回型樹脂モールドタイプ３シリーズと、業界最高の１２５Ｖ定格電圧のアルミケースタイプ１シリーズを開発し、１０月から量産を開始する。

　巻回型樹脂モールドタイプは巻回型素子に導電性高分子を形成し、モールド樹脂で外装した。製品高さ２ミリメートルの「ＵＡシリーズ」と同３ミリメートルの「ＶＡ／ＶＢシリーズ」。いずれもアルミケースタイプでは搭載が難しかった薄型電子機器への搭載を可能にした。ノートパソコンなどの電子機器のＤＣ―ＤＣコンバータの入力側にも使える。１０５度Ｃ１千時間保証。コスト競争力を高めた。

　３シリーズの生産工場は中国・蘇州のＦＰＣＡＰ　エレクトロニクス（蘇州）。各シリーズ月産能力２００万個でスタートする。サンプル価格１５０円／個―。

　ＵＡシリーズは外形寸法７.３×４.３×２.０ミリメートルＭａｘの低背品。アルミ電極箔を使用した樹脂モールドチップタイプでは業界最高の定格電圧２５Ｖを実現。ＤＣ―ＤＣコンバータの一時側入力用に使える。▽定格電圧２.０―２５Ｖ▽定格静電容量範囲１５―２２０μＦ▽ＥＳＲ１５―７０mΩ（１００キロヘルツ　）▽カテゴリ温度範囲-５５―+１０５度Ｃ。

　ＶＡシリーズは外形寸法７.３×４.３×３.０ミリメートルＭａｘ。ＵＡシリーズ同様、アルミ電極箔使用の樹脂モールドタイプでは業界最高の２５Ｖ定格電圧を実現した標準品。▽同２.５―２５Ｖ▽同１５―２２０μＦ▽同１５―６０mΩ▽同-５５―+１０５度Ｃ。

　ＶＢシリーズも外形寸法７.３×４.３×３.０ミリメートルＭａｘの低ＥＳＲ品。同社従来シリーズよりＥＳＲを３―５mΩ低くした。

　▽同２.０―６.３Ｖ▽同１５０―３３０μＦ▽同-５５―+１０５度Ｃ。

　ＣＶシリーズは導電性高分子形成方法、部材構成、素子設計を最適化し、最大定格電圧をこれまでの１００Ｖから１２５Ｖに高めた。定格電圧６３Ｖ２個使いをＣＶシリーズなら１個で済む。

　▽定格静電容量は６.８―１５μＦ▽カテゴリ温度範囲-５５―+１０５度Ｃ▽製品寸法φ８×１０Ｌ―φ１０×１２.７Ｌ（ミリメートル）▽耐久性１０５度Ｃ３千時間保証。ニチコン大野（福井県大野市）で生産する。