電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
12月13日 121213_03 山口光半導体研究所 光関連部品 光部品、光モジュール 一般民生用

LED照明向け非極性面GaN(窒化ガリウム)テンプレート


 【山口】山口大学発ベンチャーの山口光半導体研究所(山口県宇部市)は12月、GaN(窒化ガリウム)テンプレートの受注を開始した。10月に出荷開始したサファイア加工基板(PSS)とのセットでLED照明関連メーカーに提案。GaNテンプレート単独でも、パワーデバイスなどの研究開発にも適用可能で「1枚からでも販売できるので、気軽にアプリケーションの開発に使ってもらいたい」(杉浦文彦社長)と語る。

 非極性面GaNテンプレートは既に基礎技術を確立しており13年から量産準備を始め、将来的にGaN基板の製品化を目指す。同社製品第1弾のPSSは、既に基板メーカーやLED照明メーカーなどへサンプルを出荷している。サファイア表面上に突起物を配置し、光を乱反射させることで光取り出し効率を高め、明るさは従来比30―40%増えるという。

 ウエハーサイズは従来2インチのみだったが、新しくドライエッチング装置を導入し4インチにも対応した。

 PSSタイプは標準円錐に加え、ロングピッチやロングコーンなど、様々な形状に対応可能。「標準パターンじゃないものを求める顧客は多い」と、顧客別の要望に迅速かつ柔軟に対応している。

 同社の技術を全国区に売り込むため、やまぐち産業振興財団などの支援を得ながら今年は展示会へ数多く出展。  9月は横浜のLEDジャパン、10月は千葉のCEATECと、山口のやまぐち総合ビジネスメッセ、12月は東京のエコプロダクツ、13年1月はライティングジャパンにそれぞれ出展した。

 同社は、山口大学大学院理工学研究科(工学)の只友一行教授の研究成果を事業化するため10年9月に設立された。経済産業省の「平成23年度革新的低炭素技術集約産業国内立地推進事業」の補助と県と銀行などが設立した投資ファンドからの支援を得て、長州産業の小野田工場(山陽小野田市)内に生産ラインを整備した。

 ステッパ、ドライエッチング装置(2、4、6インチ対応可)、MOCVDなどをそろえており、LED用部材の製造販売に加え、シリコン、サファイア基板のパターニング、サファイア基板のドライエッチングなどの加工請負も手掛ける。

 杉浦社長は「LED照明分野は、まだまだ“すり合わせ”が必要で、海外勢にも十分勝てる技術とコストを身につけたい」と抱負を語る。


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