毎分10Krpmで容量1.2テラバイトの企業向け2.5型HDD

　ＨＤＤ（ハードディスクドライブ）大手、米ＨＧＳＴはこのほど、毎分１万回転（１０Ｋｒｐｍ）で業界最大容量１.２テラバイトのエンタープライズ向け２.５型ＨＤＤ「ウルトラスターＣ１０Ｋ１２００」を発表した。

　同製品は、既存のエンタープライズ向け１０ＫｒｍｐＨＤＤ「ウルトラスターＣ１０Ｋ９００」の記憶容量を拡大したもので、毎秒６ギガビットのＳＡＳインターフェイス、６４メガバイトのデータバッファと１０Ｋｒｍｐの高速回転で、高性能と高信頼性を両立している。

　また、ＨＧＳＴの先進のパワーマネジメント技術により、アイドルモードで５Ｗを下回る消費電力を実現。高密度に実装されるブレードサーバーやネットワークストレージアレイに最適で、実装スペースや冷却コストの低減によりＴＣＯ（総所有コスト）の改善にも寄与する。

　データマイニングや解析、多チャンネルのビデオオンデマンドなど、２４時間連続稼働を求められるエンタープライズアプリケーションに対応。スペースや電力を抑制したいクラウドやデータセンター環境向けに、２４台搭載の２Ｕラックマウントサーバーで２８.８テラバイトの大容量システム構築が可能だ。

　回転騒音の低減と位置決め精度を向上する流体軸受け（ＦＤＢ）など、複数の独自技術を搭載。ユーザーデータを暗号化する機能もオプションで提供する。

　既に同ＨＤＤは顧客企業の認定用に出荷されており、米デルのサーバー新製品にも採用されている。 　ＨＧＳＴは、ＨＤＤ世界最大手の米ウエスタンデジタル傘下企業。