実装面積を70％削減の小型MLCC

　京セラは、世界初の１２５度Ｃ保証、定格電圧１００Ｖ、静電容量４.７μＦの３２１６サイズ積層セラミックコンデンサ（ＭＬＣＣ）を開発し、今月から鹿児島国分工場で順次、量産を開始する。

　同社従来３２２５サイズＭＬＣＣに比べ約７０％の実装面積を削減できる。産業機器向けの高耐電圧、大容量化ニーズに３.２×１.６×１.６ミリメートルサイズの小型ＭＬＣＣで応えた。温度特性Ｘ７Ｓ特性（ＥＩＡ）。

　独自の材料技術により誘電体の微粒子の平均微粒子径を従来比で約２０％微細化。組成の一段の均一化などで、誘電体層を薄層化しても高電圧に対する誘電率や絶縁抵抗など誘電体の特性低下を最小限に抑えた。これらにより、３２１６サイズで世界初の１２５度Ｃ、１００Ｖ、４.７μＦの特性を実現した。

　低ＥＳＲに加え、高耐電圧、大容量で小型という特性を兼ね備えながら数十キロヘル ツ以上の周波数帯域でもアルミ電解コンデンサでは実現できない耐リップル性能を発揮。電源回路の発熱や電圧変動を小さく抑えることができ、機器の小型化、高信頼性を可能にした。