効率95％達成で３A連続出力可能な同期整流型降圧レギュレータ

インターシルの３Ａ同期整流型降圧レギュレータ 「ＩＳＬ８５００３」

　米インターシルは、ハイサイドとローサイドのＦＥＴを内蔵した３Ａ同期整流型降圧レギュレータ「ＩＳＬ８５００３」と「ＩＳＬ８５００３Ａ」を発表した。

　新製品は、入力電圧範囲が４.５Ｖ―１８Ｖで、ハイエンド・サーバー、ネットワーク通信、産業機器向けの最新世代ＦＰＧＡに対し、高効率を実現、３Ａの電流を連続出力する。電力損失を低減し、ファンなどの冷却システムを不要にすると同時に、最終製品の信頼性向上とライフサイクルを延長する。

　最適化した電流モード・コントローラにより、線形領域で非常に低いＲＤＳ（ＯＮ）を提供し、効率の一層の向上とダイ温度を低減。複雑なシステムの発熱を抑制し、製品の故障を防止する。

　新製品は、９５％という最高の効率を達成していることから、システムの堅ろう性の向上と安定性、信頼性の高い性能を実現する。独自技術の高性能パワーＦＥＴにより、ハイサイドＦＥＴのＲＤＳ（ＯＮ）はわずか６５ｍΩで、ローサイドは４５ｍΩ。

　電力需要が減少するとシステムをスリープモードに切り替える軽負荷モードも備えており、消費電力を効果的に低減。フル動作時から低消費電力動作時まで負荷変動幅の大きな機器では、この機能により総合的なシステム効率を向上できる。

　スイッチング周波数は５００キロヘルツで、２メガヘルツまでの外部クロックへの同期が可能。このため、より小型のインダクタの使用とリップルの低減が可能になり、効率と設計の容易さがさらに向上する。

　出荷は開始されており、１千個一括購入時の単価はともに１.３５ドル。

　また、評価ボードＩＳＬ８５００３ＥＶＡＬ２ＺとＩＳＬ８５００３ＡＥＶＡＬ２Ｚを７５ドルで、低コストのデモボードＩＳＬ８５００３ＤＥＭＯ１Ｚを２０ドルで提供している。