電波プロダクトニュース



150604_01
日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
6月4日 150604_01 アルプス電気 受動部品 インダクタ・トランス 一般産業用

エネルギーマネジメント向け高効率/低ロスのリカロイトロイダルコイル


リカロイトロイダルコイル

 アルプス電気はエネルギーマネジメント向けの新規製品として、リカロイトロイダルコイルの早期の事業化を目指す。高効率で小型化が可能、低ロスなどの特徴を強みに、スイッチング電源メーカーなどへの拡販を進めており「特に高周波が必要な分野を対象に、プロモーションを強化していく」(同社)。

 同社のリカロイトロイダルコイル「GLT1シリーズ」は、独自開発したアモルファス合金の磁性材料リカロイをコア材に使用。フェライトと同等レベルのコアロスながら飽和磁束密度が高く、高周波のスイッチング電源向けに適している。

 GLT1シリーズは、100キロヘルツ以上のスイッチング電源に対応し、周波数特性が良好。超低損失を実現しており、発熱を低減でき電源の効率改善を実現する。使用温度範囲はマイナス40―プラス125度(自己発熱含む)。用途はソフトスイッチング共振時定数用コイル、PFC用チョークコイル、DC―DCコンバータ用コイルなど。現在、本格量産に向けた準備を進めている。

 AGDが担当

 リカロイ製品の開発は同社グループのアルプス・グリーンデバイス(AGD)が担当する。

 13年10月に開催されたシーテックジャパン2013では、AGDとローム、Mywayプラス(横浜市)の3社で共同開発したMywayプラスの小型高効率双方向DC―DCコンバータが「CEATEC AWARD コアテクノロジ部門準グランプリ」を獲得した。リアクトルのコアにリカロイトロイダルコアを使用することで、変換効率の向上や低発熱化が図れ、DC―DCコンバータの大幅な小型・軽量化を実現している。

 同社のリカロイパワーインダクタは、4年ほど前からノートPC用で採用が始まり、その後も順次、製品ラインアップの拡充を進めている。最近は、スイッチング電源用などの中電流品のトロイダルコアの展開を強化し、今後、事業を本格化させていく方針。

 今後も多様な用途を対象に、リカロイ製品の展開を強化する。「次世代パワー半導体導入で高周波化が進むことで、徐々にリカロイの優位性が発揮できる市場が広がるとみている」(同社)。

 リカロイは、アルプス電気/アルプス・グリーンデバイスが独自開発した金属磁性材料で、アモルファス金属の一つ。主な特性として(1)低鉄損(2)飽和磁束密度が高い(3)粉末化が容易(4)高温化でも特性が安定化していることなどがある。このため効率に優れ、大電流領域でも使用するコアの小型化が実現できるなどの特徴を持つ。

 リカロイは200度の高温化でも特性が安定しているため、車載などの厳しい環境下でも使用が可能。


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