PMBus搭載で出力20A/30Aの同期整流降圧型DC/DCコンバータ

ＴＩのＤＣ／ＤＣコンバータ 「ＴＰＳ５４４Ｂ２５／同５４４Ｃ２５」

　日本テキサス・インスツルメンツ（日本ＴＩ）は低ノイズ特性とＥＭＩ／ＥＭＣを低減する周波数同期機能と、アダプティブ電圧スケーリング（ＡＶＳ）機能を持つＰＭＢｕｓインターフェイスを内蔵した、業界初の出力電流２０Ａと３０Ａの同期整流降圧型ＤＣ／ＤＣコンバータ製品を発表した。

　今回発表された「ＴＰＳ５４４Ｂ２５」（２０Ａ）と「ＴＰＳ５４４Ｃ２５」（３０Ａ）のＳＷＩＦＴコンバータ製品は、小型のＰｏｗｅｒＳｔａｃｋＱＦＮパッケージに複数のＭＯＳＦＥＴを集積。

　有線／無線通信、企業／クラウド向けコンピューティング、データ・ストレージ・システムなどの様々な市場で、スペースに制約があり、電力密度の高いアプリケーション向けＡＳＩＣ（特定用途向けＩＣ）の電源回路に最適。

　これらの製品は、ＷＥＢＥＮＣＨオンライン設計支援ツールに対応しており、電圧変換回路の簡素化と、電源回路設計を迅速化できる。

　新製品は精度０.５％の電圧リファレンスと、完全差動型リモート電圧センシング機能を内蔵しており、サブマイクロメートル単位の超微細プロセッサ製品の電圧要件に対応している。

　外部クロックへの周波数同期によって、ビートノイズを防止するとともに、ＥＭＩを低減。さらに、両製品はＰＭＢｕｓコマンドなしで、１本の抵抗で設定された出力電圧でのスタートアップが可能なピン・ストラッピングを提供する。

　プログラム機能のほか、出力電圧、電流、外部温度のリアルタイム監視機能や、ＰＭＢｕｓ経由のフォルト・レポート機能により、電源回路設計の簡素化、信頼性の向上、部品点数とシステム・コストを削減する。

　両製品とも量産出荷中。５×７×１ミリメートルの４０ピンＰｏｗｅｒＳｔａｃｋＱＦＮパッケージで供給される。

　１千個受注時の単価（参考価格）はＴＰＳ５４４Ｂ２５が４.０８ドル、ＴＰＳ５４４Ｃ２５が４.４９ドル。