電源効率大幅向上のAC-DC電源用２次側同期整流制御IC

ミツミ電機のＡＣ─ＤＣ電源用２次側 同期整流制御ＩＣ「ＭＭ３６６７ＡＦＦＥ」

　ミツミ電機はＡＣ―ＤＣ電源用２次側同期整流制御ＩＣ「ＭＭ３６６７ＡＦＦＥ」の開発、量産化対応を完了した。電源の効率を大幅に改善する。主な用途は薄型テレビ、ゲーム機器、ＡＣアダプタ、スイッチング電源。現在、増産に向けた準備を進めている。

　近年、電気製品の省エネ化がますます求められている。電源機能は電気製品に必須の機能であり、省エネ化の観点から電源の高効率化が強く求められている。

　新製品は、絶縁型ＡＣ―ＤＣ電源用の同期整流コントローラＩＣ。２次側整流器を従来のダイオードから、同製品とＭＯＳＦＥＴによる同期整流回路へ置き換えることで、効率の大幅な向上を実現する。年々厳しさを増している各種電力効率規制への対応が容易になることに加えて、発熱低減によりヒートシンク削減など、セットの小型化、薄型化にも有効。スイッチング電源の回路方式はハーフブリッジ電流共振方式（ＬＬＣ）とフライバック疑似共振方式（ＱＲ）との２方式に対応する。

　特徴は（１）動作モードを切り替えることでＬＬＣ電源、またはＱＲ電源に対応（２）スタンバイモードを搭載。待機時の電力を低減する（３）独自の同期整流制御により、逆流、誤検出（過渡的に変化する共振電流による誤検出）などを防止し、安定動作する。

　主な仕様は、入力電圧範囲６.０―１５.０Ｖ。消費電流０.６６ｍＡ（ＬＬＣモード）、０.６５ｍＡ（ＱＲモード）。動作周波数範囲２５―２５０キロヘルツ（ＬＬＣモード）、２５―２００キロヘルツ（ＱＲモード）。ゲートドライブ電圧６.０―１５.０Ｖ。パッケージはＳＯＰ―８Ｊ。外形寸法は６.００×５.０２×高さ１.６５ミリメートル。

　生産計画は、千歳事業所（北海道千歳市）で現在、月産３０万個を生産する。１８年以降の目標生産数量は月産３００万個。サンプル価格は６０円（消費税別）。