液晶ドライバー搭載で1.2V動作の16ビットフラッシュマイコン

セイコーエプソンの１６ビット フラッシュマイコン

　セイコーエプソンは１.２Ｖ電圧で動作する低消費電力１６ビットフラッシュメモリー内蔵マイコン「Ｓ１Ｃ１７Ｗ００」シリーズの新商品「Ｓ１Ｃ１７Ｗ１８」のサンプル出荷を開始した。１６年３月から量産出荷を開始する。月産２０万個を予定。ＳＱＦＮ９−６４ピンパッケージのサンプル価格は４００円（税別）。

　小型・小容量のコイン型電池などで駆動し、多様なセンサーデバイスに接続できるマイコン「Ｓ１Ｃ１７Ｗ００」シリーズは、モバイル機器の組み込みに最適な商品で、ユーザーから好評を得ている。デジタル時計、リモコン、ヘルスケア機器、セキュリティトークンなどにおいて、ユーザー商品のさらなる高機能化が進む中、低消費電力でありながら、大容量のプログラムを書き込め、高解像度ディスプレイを駆動制御できるマイコンの需要が高まっている。

　これらの要望に対応する新商品「Ｓ１Ｃ１７Ｗ１８」は、従来品に比べ、２倍の容量を持つフラッシュメモリーとワークＲＡＭ、最大１.４倍相当となる３５２セグメントの表示が可能な液晶ドライバーを搭載しながらも、動作時の消費電流は業界トップクラスの１５０μＡ／ＭＨｚと４割削減し、待機時の消費電流は０.１５μＡを保持した。

　この動作時低消費電流を実現した独自開発のフラッシュメモリーは、３Ｖ系単一電源での書き換えと１千回の書き換え保証も可能。さらに、７種類の周波数を発振できる回路を内蔵したことで、発振子を外付けする必要がなくなり、ユーザー商品の総合部品数や実装面積の削減にも貢献する。