デジタルウオﾂチ向け低消費電力の16ビットフラッシュ内蔵マイコン3機種

セイコーエプソンのマイコン

　セイコーエプソンは低消費電力１６ビットフラッシュメモリー内蔵マイコン「Ｓ１Ｃ１７Ｗシリーズ」の新商品として、「Ｓ１Ｃ１７Ｗ３４」「同Ｗ３５」「同Ｗ３６」の３機種を開発、サンプル出荷を開始した。

　１０月に量産出荷を開始し、それぞれ月産２０万個を予定。Ｓ１Ｃ１７Ｗ３６　ＱＦＰ２１−１７６ピンパッケージのサンプル価格は１２００円。

　デジタルウオッチは多機能化が進み、マイコンで処理する情報量が増加。このため、マイコンの内蔵メモリーの大容量化が求められている。また、表示する情報が増えたためにウオッチの液晶画面は大型化や高精細化の傾向にあり、これに対応する高解像度なＬＣＤドライバーも求められている。

　新製品Ｓ１Ｃ１７Ｗ３６では、シリーズ最大となる３８４キロバイトのフラッシュメモリー内蔵マイコンと最大２０８４ドットを駆動するＬＣＤドライバーを１チップ化。

　さらに低電圧および低消費電流動作を実現することで、ユーザーによる充電を想定しない従来型のウオッチを開発するユーザー向けに最適な仕様とした。

　内蔵されるＬＣＤドライバーは最大２０４８ドットの解像度の液晶を駆動することができるため、漢字やグラフ表示など多彩な表現を実現。また、三つの時刻エリアに対応するリアルタイムクロックを内蔵。時差のある三つの国や地域の時刻を瞬時に呼び出し表示することが可能。これにより、ＣＰＵの負荷やプログラム容量の軽減に効果を発揮する。

　また、フラッシュメモリー容量のバリエーションとして、Ｓ１Ｃ１７Ｗ３４（１２８キロバイト）、同Ｗ３５（２５６キロバイト）を用意。必要とされる制御プログラムのサイズに合わせて最適な機種を選択できる。

　新商品の３機種には互換性があり、特別な設定なしに互いを入れ替えることができる。