素子部業界最小で耐熱600度の白金薄膜温度センサー

白金薄膜温度センサー「SDT310VASP」 [引用:ＫＯＡ株式会社]

　ＫＯＡは、白金薄膜温度センサー、リニア抵抗器など各種温度センサーを豊富に取りそろえている。

　白金タイプでは、「ＳＤＴ３１０ＶＡＳＰ」は素子部が業界最小クラス（０.４×２ミリメートル）で耐熱６００度であり、熱式風速センサーのヒーターとしても使用可能。チップタイプ「ＳＤＴ７３シリーズ」は、はんだ実装タイプでは耐熱２５０度の「ＳＤＴ７３Ｓ」がある。カスタムでワイヤボンディング対応、耐熱４００度の製品もラインアップしている。空調設備などの風速測定用には白金薄膜温度センサーを採用した風速測定用モジュール「ＡＦＳシリーズ」がある。

　そのほか、チップリニア抵抗器も複数ラインアップしており、車載用「ＬＴ７３Ｖ」は半導体の温度補償などに使用されている。

　電流センシングのための各種電流検出用抵抗器も豊富に取りそろえ、顧客の要求に応えている。８００Ａまでの大電流検出用途には、サンコールと共同開発したバスバー一体型のシャント・バスバー「ＳＢＢシリーズ」がある。バスバーにシャント方式の電流検出機能を付加し、省スペース・軽量化や部品点数削減にメリットがある。

　金属板チップタイプでは、小型高電力の「ＰＳＬ２」（６３３１）は最小０.３ｍΩ、最大２１２Ａの電流の高精度検出が可能である。「ＰＳＪ２」（１０５２）は順次抵抗値ラインアップを拡大している。４端子構造では「ＰＳＧ４」（６９６６）より小型の「ＰＳＦ４」（３０３８サイズ、抵抗温度係数±５０×−６　１０／Ｋ）を製品化している。

　ノントリミング構造により寄生インダクタンスを抑え、波形歪の少ない高精度な電流検出が可能な「ＴＬＲシリーズ」は定格アップ品が充実している。樹脂モールド構造の「ＳＬＮ５」は高放熱構造により７Ｗまで対応している。厚膜タイプでは、高い定格電力と耐ヒートサイクル性に優れる長辺電極構造の「ＷＫ７３」「ＷＵ７３シリーズ」がある。「ＷＫ７３２Ｂ」（１６３２）は１.５Ｗに対応、ＷＵ７３と「ＵＲ７３Ｖ」（１００ｍΩ以下）は抵抗温度係数±７５×−６　１０／Ｋの高精度を実現した。

　また、同社はＩｏＴを担う各種センサーモジュールの製品化に向けた取り組みも行っている。

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