電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
3月7日 190307_02 ローム 半導体素子 半導体センサー 一般産業用

地震の揺れを高精度に検知可能なセンサーモジュール


地震検知センサーモジュール

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 ロームは地震の揺れかそうでないかを高精度に判別し、地震の揺れの場合は検知した地震データを1、2秒で、外部にH/L信号で通知する地震検知センサーモジュールを開発した。2月からサンプル出荷を開始しており、7月に量産を始める。まず震度5以上の地震検知用として電力計、ガスメーター、分電盤などに供給。地震発生時のロボットアームの退避、無人搬送車(AGV)の自動停止、半導体装置のヘッド格納、ATMの停止・ロック、自動ドア開放といった緊急措置のほか、地震発生後の地震発生ログを基にした復旧作業、メンテナンスの優先順位付けなどの用途提案にも力を入れる。

 新開発の地震検知センサーモジュールは、グループ会社カイオニクス社のMEMS3軸加速度センサーに、ノイズによる誤検知を低減するための独自アルゴリズムを搭載した32ビットマイコンからなる。検知範囲は震度5強相当以上、モジュール寸法は8.6×11.6×厚み2.5mm。電源電圧範囲1.8―3.5V、通信インターフェイスI2C。

 MEMS3軸加速度センサーで収集した揺れの3軸加速度データから32ビットマイコンで水平2軸のデータを合成して速度に変換。速度応答スペクトルの算出(周波数解析)で得た震度と相関のあるSI値を用いて地震の揺れかそうでないかを判別し、揺れが一定以上の大きさの場合に地震と判定する。地震の揺れの大きさを正しく検知し、業界最高の検知精度を実現した。

 自動車や電車の通過、ボールや硬質の物が当たって発生したノイズなどと地震の特徴を理解し、判定条件を作り込んだ独自のノイズ誤検知低減アルゴリズムを採用。これにより、気象庁から入手した過去の地震パターン205例中、200例を正確に検知できた。

 揺れが一定以上の大きさの場合、割り込み出力端子によって外部に通知が可能。揺れが震度4相当以上の場合、算出される地震データを製品内の不揮発メモリーに保存できる。

 また、地震検知センサーモジュールが何度傾いて取り付けられているかを3軸加速度センサーで検出して32ビットマイコンで角度補正する。取り付け角度を重力方向に対し鉛直または水平±15度まで自動補正できるようにした。住宅用分電盤向け規格に準拠。

 既存の地震検知器のうち、最小の鋼球を台座に乗せた機械式は地震の有無しか判別できず、地震と地震以外の外来ノイズの揺れを区別できなかった。


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