1700V耐圧SiCMosfet内蔵AC/DCコンバータIC

世界初の1700V SiC MOSFET内蔵 AC/DCコンバータIC

　ロームは、産業機器の補機電源向けに世界で初めてＳｉＣ　ＭＯＳＦＥＴを内蔵するＡＣ／ＤＣコンバータＩＣを開発した。

　産業機器の補機電源で求められている入力ＡＣ電圧の高耐圧化に応えた１７００Ｖ耐圧ＳｉＣ　ＭＯＳＦＥＴと、同電源向けに最適化した制御ＩＣを樹脂基板とセラミック基板に実装し、６ピンＴＯ２２０―６Ｍパッケージにワンパッケージ化（１０.０×４.５×２５.６ｍｍ）した。

　これまでの、８００Ｖ耐圧のＳｉ―ＭＯＳＦＥＴ２個、ＡＣ／ＤＣコンバータ制御ＩＣ、ツェナーダイオード３個、抵抗器６個と放熱板で構成した一般品と比べ、実装面積を３分の１に削減。部品故障リスクを低減した。

　また、電力変換効率を出力電圧４８Ｖで一般品７８.５％だったのを８３.５％と５ポイント高効率化（電力損失２８％削減）。ＳｉＣ　ＭＯＳＦＥＴに最適なドライブ回路の搭載により、ユーザーの部品選定やドライブ回路設計負担を軽減した。

　１月からサンプル出荷を始めており、５月から産業用エアコンの補機電源やＦＡインバータ向けなどに月産１０万個体制で量産を開始する。サンプル価格（税別）２５００円／個。

　生産は前工程がローム・アポロ筑後工場（福岡県筑後市）、後工程は外部委託。１２日からチップワンストップ、ザイコストア（コアスタッフ）、アールエスコンポーネンツでネット販売を始める。評価ボードは今夏に提供の予定。

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