電波プロダクトニュース



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日付 メーカー名 製品分類 分類 用途
6月27日 190627_01 村田製作所 ユニット 電源・アンテナ・高周波部品 一般民生用

業界最高水準の容量を持つ全固体電池


業界最高水準の容量を持つ全固体電池

 村田製作所は業界最高水準の容量を持つ全固体電池を開発し、20年度中に量産を開始する。

 外形寸法縦5―10×横5―10×高さ2―6mm、容量2―25mAh(25度)、定格電圧3.8V。SMD実装が可能。酸化物セラミックス系電解質の採用で燃えない、熱に強い特性を生かし、ワイヤレスイヤホンなどのヒアラブル機器向けやIoT向けに供給する。野洲事業所(滋賀県野洲市)で20年度中に月産10万個で量産に入る。

 重点事業に掲げるエネルギー事業拡大の一環として、全固体電池市場に参入する。村田恒夫会長兼社長は、4月の決算発表説明会で「全固体電池は19年度後半から市場に出したいと思っている。用途はポータブルデバイス用から始めたい」と話し、昨年12月の事業説明会で「バッテリ事業は20年度に黒字化、21年度以降は健全な財務体質を目指している」と語っていた。

 今回の開発に当たり、中島規巨代表取締役専務執行役員モジュール事業本部長は「当社の技術を結集し、公表されている従来型の全固体電池と比較して大幅な大容量を実現した。当社は信頼性の高い製品を安定して供給する生産体制を構築し、誰もがどのような環境でも安全に電子機器を使える世の中の実現に貢献していく」と述べている。

 全固体電池は19年度2千億円の売上げを目指しているリチウムイオン二次電池とともに、今後の同社電池事業をけん引する二次電池になるとみている。

 先行して量産しているリチウムイオン二次電池は、17年9月にソニーグループから譲り受け、売上げの半分を占めるスマホ、タブレットPC、モバイルPC、デジタルカメラなどの民生から電動工具、草刈り払い機、電動自転車などの産業用への転地を進め、ソニー製では使えなかった競合からの需要も取り込んでいる。

 ラミネートタイプはスマホ、タブレットPC、ゲーム向け、円筒形タイプは家電向けで需要が増えているが、「20年3月期(19年度)ではまだ黒字化しない。20年度の後半から黒字化する見通しで、通期での黒字化は21年度からになる」(村田会長兼社長)とみている。


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