電波プロダクトニュース



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9月30日 190930_02 ローム 半導体集積回路 汎用リニアIC 自動車機器用

全ノイズ周波数帯域で出力、電圧変動±1%以下の36V耐圧コンパレータ


ロームの高EMI耐量コンパレータ

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 ロームは、車載電装システムの要求に応え、全ノイズ周波数帯域での出力電圧変動を業界トップのプラスマイナス1%以下に抑えた36V耐圧のコンパレータを開発し、10月に月産能力100万個で量産を開始する。

 18年6月から量産している車載用36V耐圧オペアンプに続いての出力電圧変動プラスマイナス1%以下という圧倒的なノイズ耐量を実現した業界初の高ノイズ耐量品シリーズ「EMARMOUR(イーエムアーマー)」の第2弾。

 アナログ技術を駆使したノイズ対策回路技術、長年培ったアナログレイアウト技術、ノイズに強い独自のバイポーラプロセス技術を統合したロームの垂直統合型開発体制で、電源電圧範囲2.0-36Vの高ノイズ耐量を実現した。2ch(消費電流0.6mA)のパッケージSOP8/MSOP8と4ch(0.8mA)のSOP14、SSOP-B14の4品種を取りそろえた。

 エンジンコントロールユニットをはじめ、オートマチック、EV/HEVインバータ、電動パワーステアリング、車載ランプ、コンビネーションスイッチ、EV充電器、カーナビゲーション、カーエアコンなど、ノイズが気になる電子回路を持つ車載電装システム向けに供給する。サンプル価格500円(税別)/個。前工程をローム・ワコー(岡山県笠岡市)、後工程をローム インテグレーテッド システム タイランドで行う。

 EMARMOURシリーズとして、20年にはBiCMOSプロセスを採用した15V耐圧の高速タイプオペアンプと、BiCDMOSプロセスを用いた出力電圧変動プラスマイナス3%以下のリニアレギュレータをラインアップする予定。

 今回開発した車載用コンパレータは、ノイズに強い独自のバイポーラプロセスを採用。全周波数帯域でノイズをカットできるフィルタ回路を内蔵した。電源ライン、グランドライン、素子の配置などを全面的に見直し、ノイズに強いチップレイアウトに変更した。

 これらにより、ノイズ耐量を大幅に改善。一般品でノイズに対する出力電圧変動プラスマイナス20%以上だったためHigh/Lowが反転する誤操作の可能性があったのを、ノイズに対する出力電圧変動プラスマイナス1%以下にして誤操作しないようにした。ノイズ設計負荷を軽減できるほか、一般品で必要だったノイズ対策部品(電源・入力、出力のCRフィルタ3点)を不要にした。4chのコンパレータの一般品との比較では、計28点のノイズ対策部品を削減できる。

 世界的な車載信頼性規格AEC-Q100に対応。グランドセンスコンパレータとピンコンパチ。2ch品、4ch品ともに入力オフセット電圧プラスマイナス2mV(Typ)、プラスマイナス5mV(Max)。動作温度範囲マイナス40-プラス125度。


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