優れた静電気保護機能と効果的なノイズ対策を両立した1005サイズチップバリスタ

TDKのオーディオ機器向け チップバリスタ

　TDKは、オーディオ機器向けに業界で初めて、しっかりとした静電気（ESD）保護機能と効果的なノイズ対策機能を両立したチップバリスタを開発した。11月から月産2000万個を予定し、量産を開始する。サンプル価格は15円／個。

　一般的には、ICなどの素子や電子機器にESDや雷サージなどの異常電圧が印加されると、誤動作や破壊を誘発する。その異常電圧を保護する素子として、印加する電圧によって抵抗値が変化する機能を有するチップバリスタが使用されている。

　新製品「AVRF101U6R8KT242」は、マイク、スピーカおよびレシーバ回路などで、従来のチップバリスタ同様にESD保護機能を持つ。加えて内部構造の最適化によって、2.4ギガヘルツ帯の減衰特性を有しており、同周波数帯の無線通信によって発生するTDMAノイズ抑制、受信感度改善を業界で初めて実現している。

　2.4ギガヘルツ挿入損失はマイナス20デシベル。ESD保護能力は、IEC61000-4-2 Level4に対応。さらに許容回路電圧28Vを有しており、ハイパワークラスDアンプへの使用が可能。1005サイズで、静電気容量は6.8pF。

　主にスマートフォン、ブルートゥース、Wi-Fiなどの2.4ギガヘルツ帯の無線を使用したオーディオ機器のノイズ・ESD保護対策に適する。今後、チップサイズ、周波数対応範囲の拡大などを推し進め、製品ラインアップを拡充していく考え。

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