定格電圧を2.8Vni高電圧化した低抵抗のねじ端子型EDLC「DXFシリーズ」

日本ケミコンの2.8V定格 ねじ端子型電気二重層キャパシタ

　日本ケミコンは、電気二重層キャパシタ（EDLC）の技術を進化させている。従来2.5Vであった定格電圧を2.8Vに高電圧化した低抵抗のねじ端子型EDLC「DXFシリーズ」を開発、ケミコン山形の米沢工場で量産を開始した。

　これまでも同社は、ねじ端子型EDLCを生産し、自動車はじめ、建設重機、港湾クレーンなどにおけるエネルギー回生用途のほか、瞬低対策装置や災害対策用自動販売機、独立LED照明などに向けて供給してきた。

　特に自動車向けでは、エネルギー回生用での搭載を定着化。自動車の省エネ化に貢献する技術として高い評価を得ている。

　新製品は、2.5V定格の標準品「DXEシリーズ」をベースに高電圧化、長寿命化したもの。従来のEDLCの高電圧印加時における特性劣化メカニズムを解析し、最適な材料選定および圧力弁構造の改良を行い、2.8Vという高電圧下でも劣化の少ないキャパシタの開発に成功した。

　さらに、温度をディレーティングすることで3Vでも使用可能な製品となっている。

　DXEシリーズの定格である2.5V70度で使用した場合、同シリーズよりも優れた寿命特性が得られる。システム電圧の高い用途において、直列数の削減による省スペース化に貢献する。

　製品サイズφ63.5×172ミリメートル品から量産を開始しているが、順次サイズバラエティ化を図り、製品構成を充実させる。

　静電容量は3150F。内部抵抗は0.3mΩ。耐久性は60度2000時間保証。

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