電波プロダクトニュース



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12月06日 191206_03 村田製作所 受動部品 コンデンサ デジタル情報家電用

0201Mサイズで静電容量0.1μFを実現した5G対応のスマホなど向けMLCC


20年初旬から量産を開始する
最大静電容量0.1μFの0201MサイズMLCC

 村田製作所は、20年から本格生産が始まる次世代高速通信規格5G対応のスマートフォンやウエアラブル端末などに対応し、0201Mサイズ(0.25×0.125ミリメートル)の世界最小積層セラミックコンデンサ(MLCC)の静電容量をこれまでの10倍の0.1μFに増やした高誘電率系の新製品を開発した。20年初旬からMLCCの基幹工場、福井村田製作所(越前市)で量産を開始する。

 現行の4Gスマホに対し、5Gスマホでは「Sub-6ギガヘルツエリアだと10%前後、ミリ波だと20%増のイメージでMLCCの使用員数が増える」(同社井上亨代表取締役専務執行役員コンポーネント事業本部長)。

 また、20年の5Gスマホ市場を「19年の10倍の1億5000万台から2億円と想定していたが、12月のお客さまとの話では相当アップサイドに振れそうだ」(同社中島規巨代表取締役専務執行役員モジュール事業本部長)と5Gスマホが急速に普及すると予想する。

 世界最小のMLCCの静電容量増により、5G対応のスマホ、ウエアラブル端末に代表される電子機器の多機能化、小型化、高密度実装化の要望に応える。現行4Gのハイエンドスマホには、約800-1000個のMLCCが搭載されている。

 今回の0201MサイズのMLCCは、温度特性X5Rの高誘電率系。外形寸法0.25×0.125×0.125ミリメートル、定格電力6.3VDC。

 独自のセラミックス材料、電極材料を採用。微粒化、均一化技術と誘電体セラミック層、内部電極層の薄層化技術を用い、誘電体厚みをさらに薄くして数百層積層することにより、14年4月の量産開始以降0201Mサイズ高誘電率系MLCCで0.01μFだった最大静電容量を10倍の0.1μF(100nF)と大容量化を実現した。

 静電容量許容差プラスマイナス20%、使用温度範囲マイナス55-プラス85度。静電容量0.1μFを持つ現行の0402サイズMLCCと比べ、実装面積で約50%、体積比では約20%削減できる。

 今回開発した技術を0201Mサイズの温度補償用MLCCにも展開する。14年4月の量産開始時10pFを、現在は100pFまで大容量化した温度補償用のさらなる大容量化も進めていく。

 また、0201MサイズのMLCC生産も現行の福井村田製作所から出雲村田製作所(島根県出雲市)、中国・無錫村田電子有限公司(無錫市)、シンガポール、フィリピンのMLCC国内外工場へ順次、広げる計画だ。


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